(1) 管理業務の実施形態
① 自主管理(全て管理組合で行うもの)
② 一部委託(一部を管理業者に委託し、残りは管理組合で行うもの)
③ 全部委託(管理・保守に必要な業務を一括して管理業者に委託するもの)
(2) 管理事務の実施状況
「基幹事務を含め管理事務の全てをマンション管理業者に委託」が72.9%、「管理組合が全ての管理事務を行っている」が6.3%である。単棟型と団地型を比較すると、全てをマンション管理業者に委託している割合は、単棟型が78.5%、団地型が56.3%で単棟型が高い、「管理組合が全ての管理事務を行っている」の割合は、単棟型5.2%、団地型が9.6%で団地型が高くなっている。マンション管理業者の決定方法については、「分譲時に分譲業者が提示したマンション管理業者である」が75.8である。
(3) 管理事務を管理業者に委託することへの意向
「マンション管理業者に任せても良いが、その方針は出来る限り管理組合で決めるべきである」が78.8%、「マンション管理業者に全て任せた方が良い」が13.8%となっている。
(4)マンション標準管理委託契約書への準拠状況及び管理委託契約内容の認知状況
マンション標準管理委託契約書への準拠状況については、「概ね準拠している」が88.8%となっており、管理委託契約内容の認知状況については、「大体知っている」が55.5%、「よく知っている」が19.9%で、合計75.4%の区分所有
者が知っている。
(5)管理状況全般の満足度
「非常に満足している」が24.2%、「やや満足している」が36.9%で、合計61.1%の区分所有者が現状の管理に満足しており、その理由は、「マンション管理業者が良いので」が55.7%と最も多く、次いで「管理員が良いので」が39.
8%、「管理組合役員が熱心なので」が39.3%となっている。不満であると回答した理由は、「一部居住者の協力が得られにくいので」が50.7%と最も多く、次いで「管理組合役員が不慣れなので」が28.3%、「マンション管理業者が良くな
いので」が21.0%となっている。
(6)管理業者選定の状況
マンションは新規分譲時に、あらかじめ分譲会社が管理会社を指定しているのが一般的である。これは、管理組合の活動は、購入者が入居して管理組合が設立されて始めてスタートするのに対して、設備の管理・保守は、マンションの完成から必要となることに対応するためであり、購入者はマンションの新規分譲時に、分譲会社が選定した管理業者に管理委託することについて承諾する書面を提出するように求められている。特に大手分譲会社の場合、ほとんどが自社の子会社である管理業者に指定されることになっており、分譲時の管理会社がそのまま業務を継続することが多いため、それらの管理会社は有利な受注状況となっているのが現実である。
公正取引委員会が行った管理組合に対するアンケート調査によれば、分譲時にほぼすべてのマンションで管理業者への管理委託が行われており、比較的大手の分譲会社が販売したマンションでは、自社系列の管理会社が指定される割合が68.5%
に上っている。
又、その調査によると、管理業者を「変更したことがある」とするものは26.9%となっており、マンション購入時契約した管理業者と契約が継続される割合が7割を超えている。
しかし、「変更したことがある」と「変更を検討中である」、「変更を過去に検討したことがある」と回答したものを合計すると49.2%と、約半分の管理組合が管理業者の変更を検討していることが報告されている。
(7)マンション管理会社業界の寡占化の流れ
マンション管理会社は、全国に2000以上の会社がひしめき、その大半が中小業者で大手と呼べるのはごく一部に過ぎない。しかし市場占有率で見ると、管理戸数10万戸以上を管理している管理業者上位13社で45.9%、同3万戸以上の37社だと65.7%となる。近年は新規分譲戸数の伸び悩み等により大手による合従連衡が進んでいる。